みんな、ドラマ『ホワイト・ロータス』を見て何を思うんだろう。
こんばんは!久しぶりに長文のレビューを書いてみたくて投稿してます!
最近またtwitterや他のsns諸々を使うようになったので、そちらとも連携して記事を読んでくれる方と仲良くできたらなと思っています。
『ホワイト・ロータス』を見たよ!
余談が長くなってもあれなので、早速本題へ。
前から気になっていたドラマ『ホワイト・ロータス』のs1をやっと見終わりました!
ストーリーは、とあるリゾートホテル「ホワイト・ロータス」が舞台で、第一話の冒頭ではホテルで死人が出たことが明らかになり、そこから遡ること一週間前から物語本編が始まります。
タイトル『ホワイト・ロータス』は富裕層の白人の隠喩?
第一話では、「ミステリー要素もあるのかな?」なんて思いながら見ていたのですが、ドラマの本筋はサブタイトルにある通り「諸事情だらけ」の話で(笑)、富裕層の差別的な価値観をブラックユーモアとして描いています。
自分は一、二話を観ながら、「『ホワイト・ロータス』って富裕層の白人の隠喩だったのね~」と思ったのですが第六話では「安逸の人々 lotsu eaters」という詩を引用した台詞があります。
「憎らしいのは紺青の空。紺青の海を覆っている。死は人生の終わり。なぜ人生は絶えず苦しいのか。」
色々調べたのですが、恐らくテニスンの詩が元ネタなのかな。
英語「lotus eater」の意味・使い方・読み方 | Weblio英和辞書
Lotus-eatersの意味・使い方・読み方 | Weblio英和辞書
ロータスの実を食べた浮世の憂いさを忘れた人々って、このドラマでは富裕層の白人を意味するのだと思います。
劇中の台詞にある詩は、ホテルの支配人アーモンドがスパの支配人ベリンダに話すのですが、ベリンダの身になって考えるとかなり複雑な気持ちになります。。
ネタバレあり!!登場人物別考察。
このドラマは群像劇ということもあり、少しややこしくて頭の中を整理したいので、この場を借りて登場人物別の感想を書いていきたいと思います。
新婚夫婦 レイチェル&シェイン・パットン
正直このドラマで自分が一番感情移入しやすいキャラクターはレイチェルでした。
あまり豊かではない家出身のレイチェルが裕福な家で育った夫との価値観の違いを目の当たりにしていく様子は、ほとんどの視聴者がそうであるように、ドラマの特性としても共感しやすい役だったと思います。
ただ、庶民と富裕層との価値観の違いに共感しつつも、彼女が後に悩まされる夫との”恋愛の価値観”についてはかなり今でも答えが出ずに頭を抱えています。
「一生あなたのトロフィーにはなりたくない」
物語でずっとレイチェルは、シェインにこれからの自分の仕事との付き合い方を相談するのですが、見下すような態度を取られたりして話になりません。
恋愛で対等な関係を維持するのって、どうやったら上手くいくんでしょう。
僕の職場の人間関係では、上下関係は明確にあります。友人ですら小馬鹿にされたりすることもあります。
お互いに尊重し合える関係って、かなり特殊な気がします。
モスバッハー1家とポーラ
物語で1番の団体客がモスバッハー1家とポーラです。
彼らで描かれていることも結局、恋人とのパワーバランス、根幹にある差別や偏見です。
特にポーラとリゾート地で出会ったカイとのエピソードが印象的でした。
リゾートが立つ前から住んでいた原住民のカイに同情し、自分のネックレスも含めたアクセサリーを金庫から盗むように計画するのですが。。
正直自分にはそれがカイの為になるのか疑問でした。
仮にカイの為になったとしても、それは個人の変化であって、社会構造にはなんの変化もありません。
ポーラに関してもっと言うなら、僕は友人の家族と一緒に旅行とか気を使いすぎて無理なので、彼女が終始見せる孤独そうな気まづそうな表情は、モスバッハー家の差別的な価値観を見ても、他人の家族旅行に着いて行ったらこうなるよねって思ってしまいます。
ベリンダとタニヤ・マックウォイド
母親の遺骨を海に撒きに来た女性タニヤ・マックヴォイドと、企業の資金援助を持ちかけられるスパの支配人ベリンダです。
一見するとビジネスに私情を挟んではいけない失敗例のようにも見える関係性でしたが、藁にもすがる思いでタニヤを頼ったベリンダの気持ちを思うと複雑です。
「憎らしいのは紺青の空。紺青の海を覆っている。死は人生の終わり。なぜ人生は絶えず苦しいのか。」
この詩は二人の関係が終わった後にホテルの支配人アーモンドから聞かされるのですが、紺青の空と紺青の青は、このドラマでは白人中心の社会を表しているのかなと思います。
そして、特にベリンダとアーモンドに言えることですが、2人の顛末は旅行客の人生には何も影響していない虚しさがあります。