映画『TAR/ター』レビュー第二弾!! 他人をどう評価するか。
やっほー。こんにちは、KEYです。
今日は前回に引き続き、映画『TAR/ター』のネタバレレビューを書いていきたいと思います。
前回は映画のストーリーに大きく関わるターと元生徒クリスタとの関係性について書きました。
今回の記事では、ターとのクリスタとの一件を踏まえて、ターの人間性について考えていきたいと思います。
ターを人としてどう評価するか
そもそも今作は主人公ターによるハラスメントを描いており、基本的にターにヘイトが向くように作られていると思います。
前回の記事で書いたクリスタとの一件は、物語の出来事として事実あります。
例え意図しなくても、人を自殺に追い込んで許されるはずがありません。
しかも、今作でターが謝罪することは一度もありません。
だから僕は、ターがどんなに素晴らしい作品を今後作ったとしても、ターを好意的に評価できる気がしません。
長回しバッハ講義シーンをみんなはどう見る?
映画では様々なエピソードでターの人物像が描かれていきますが、中でも印象的だったのが、「差別的な時代に生きたバッハが嫌いだから聴かない」と言った生徒に対して、自分の幅広い知識を使って論破するシーン。
映画ではこの講義の映像が盗撮され、ネットで拡散され、大炎上し、ターが落ちていくきっかけにもなっています。
クラシックを学ぶものとして、バッハを個人の価値観で判断して聴かないのは確かに勿体ないことなのかもしれませんが、このシーンで描かれているターの接し方は自分は好きになれませんでした。
例え議論として正しくても、個人の価値観を尊重できない話し方は、自分は好ましくありません。
僕は大学に通っていないのでわかりませんが、TARで描かれている講師と生徒との距離は物理的にも精神的にも近いものがあったので、自分としてはそれもあまり良くない環境だと思いました。
終わりに
結構長くなってしまったけど書きたいことは書けたので良かったです。またブログで長文レビュー書きたいと思えるような作品と出会えたらいいな。
あと全然関係ないけど、近々福岡の美術館巡りしてくるから、そこの感想も書けたらいいなと思います。またね~。