悠悠自適なチネカルライフ

映画、音楽、美術鑑賞とあれこれ

宮崎映画祭2019『ラストタンゴ・イン・パリ』の感想

ご無沙汰してます!久しぶりの投稿になってしまいました。それと見た目は手抜き感バレバレな感じになってますが、記事自体は真剣に書いているので最後まで読んでくれると嬉しいです。

 

はい、早速本題!

今年も開催中の宮崎映画祭で、『ラストタンゴ・イン・パリ』を観賞してきました。誰かに話したくなる素晴らしい映画だったんですが、公開当時からイタリアで上映禁止になるなど、問題作として扱われてきた映画(らしいです。)

監督は昨年亡くなったベルナルド・ベルトルッチ監督で、今回は追悼上映という形での上映。

個人的には初めての同監督作品の観賞でした。

あらすじはWikipediaで調べるとネタバレされてしまうので、簡単に書くと妻に自殺して先立たれた中年男と女子大生のラブロマンスです。

あるアパートの一室で偶然会った二人が、体だけの関係になり肉欲に溺れていく様を描いています。

ここまでのあらすじを読んでわかる通り過激な内容にはなっていますし、ある暴力的なシーンが問題視されるのも理解できるのですが、作品自体はとても真面目な作品だと感じました。

主人公はパリに出て婚約者と会うと急に自主製作映画だと言いカメラで撮影され、散々振り回されるのですが、そのストレスを発散するかの様に中年男との関係を続けます。

中年男との関係には、お互いの名前を明かさないルールがありますが、まさにこれは二人が〝男と女〟の関係以外の何者でもない。異性の間に体力など差はありますが、フラットな関係性の象徴だと思います。

フェミニズム的な視点の映画が増えている近年ですが、40年以上前に既に歳の離れた男女のフラットな関係を描こうとしていたベルトルッチ監督の着眼点に脱帽します。